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今朝の東京FM「6sense」で、元・自治大臣で元・国家公安委員長白川勝彦氏の話を聞いた。
昨年11月に渋谷の路上で「職務質問」を受けた経験を自身のwebサイトに公開し、警察の権限、強さ、国民から信頼される警察といったことについて述べている。


白川勝彦web 政治理念/忍び寄る警察国家の影
http://www.liberal-shirakawa.net/idea/policestate.html


この話を聞きながら、先週和解が成立した中村修二氏と日亜化学工業の特許訴訟のことを思い出していた。


*青色LED訴訟:中村教授、和解額「納得していません」(MSN-Mainichi INTERACTIVE)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/news/20050111k0000e040091000c.html


共通することは『説明責任から逃げている』ということ。
白川氏の話によれば、職務質問した警察官(4人で徒党を組んで?という点も気に入らないが)も渋谷警察署も理屈が合わない稚拙な対応であると思う。
特許訴訟の件については、一審の200億という発明の報償額が6000分の1の1000万に減額されたこと(8億は、訴訟対象外の発明194件をすべてひっくるめたから、とのこと)について納得できる説明がなされていないと感じる。
朝日新聞編集委員・山田厚史氏によると「日本の民事裁判は和解が多い」という説があるそうだ。その主な理由は ①裁判官は判決を書くのを嫌がる ②裁判所が和解を勧告すると弁護士は同調する とのことで、山田氏は今週の「AERA」のコラムで

「今回のケースは社会のルール作りにかかわる重要な訴訟だった。一審は踏み込んだ判決を出した。覆すなら新たなルールや考え方を判決で示すのが裁判官の見識ではなかったか」
と自説を述べている。


どんな仕事であれその仕事の意義、意味となる“そもそも依って立つところ”があるはずだ。
自分のサイトのお言葉集にある言葉をもう一度かみしめたいと思う。

古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ。
松尾芭蕉