からくり儀右衛門

小説 田中久重 明治維新を動かした天才技術者


小学生の頃に見たテレビの中で、今でも覚えているのがNHKのドラマ「からくり儀右衛門」です。
久留米がすりの創始者井上伝や伊能忠敬など、興味深い登場人物も多く、今でももう一度見たいと時々思っています。
その「からくり儀右衛門」こと田中久重のことを作家童門冬二が小説に書き下ろしたこの本を読み、昔抱いた儀右衛門のイメージが少し変わりました。
童門冬二の本は初めてだったので、少々読みづらいところもありましたが、でも、もちろん新たに知ったことが多く(田中久重東芝につながりがあったこと etc.)、また、田中久重に対する愛情も感じられて、イメージが変わりながらも良い読後感を持ちました。


「一期一会」の気持ちと「発明によってだれかさんを喜ばせたい」というモチベーション…改めて、儀ィしゃん(ドラマでは、少年の頃の儀右衛門はそう呼ばれていました)のことが好きになりました。