crossover

高校グリークラブ現役の定演にOBとして賛助出演した。
(昨年は気の合う後輩くんの結婚式に参列していて出演できなかった…もう1年になるんだなぁ)


14時の集合から18時30分過ぎに開演するまでの間の段取りは、おせじにも良好とは言えなかった。
「当日ゲネプロでやりながら決めよう」はあっていいが、その割合が大きする。
現役生にも少々酷だったことだろう。事前のシミュレーションが甘すぎた。
また、初めて使う会場ではないくせに、照明のオン・オフや2F席最前列に録音マイクを置くこと等々、事前に確認できることを落としすぎている。
舞台での声出しが始まってから照明をチカチカさせられたり、袖と客席との間で大声で段取りをされたら、本番前の良い意味での緊張感をつくることすらできない。
そして、複数の先生とステマネ、タイムキーパー役のOBがそれぞれに「ここはこうした方が」と意見を出してまとまらなくなる。


以前の飲み会で、指揮者の先生がよく「全部オレが1人でやってんだからさぁ」とこぼしていたが、先生の実力やキャパシティを横に置いたとしても、やはり複数のOBがきちんと事前に関わりながら作っていく方が良さそうである。
現役の活動で定演以上のイベントはないわけだし。


ただ、本番は総じてよくまとまっていたと思う。
我々の頃とは違い、メンバーには中学生もいる。当然、OBとの音質の違いはさらに際立つ。
それでも、時々明るく前に出る良いハーモニーを鳴らしていた。
好みは分かれるかも知れないが、ワタシは決して嫌いな音ではない。
ステージ構成も、良い意味での中高生の部活動らしさが出ていたように感じた。
彼らも少ない人数(15、6人程度)で良く頑張ったと思う。


そこで…翻ってOBは、というと。
テクニックにも増して、曲を解釈するセンスがちと低すぎる。歌った経験がある人がほとんどの曲を選んでいるのだから、アフリカン・アメリカン・スピリチュアルズ〜今は「黒人霊歌(***** spirituals)」とは言わず、こういう言い方をする〜が不慣れなわけではないのに。
ワタシは普段は思いっきりドメスティックな曲を指向するが、この手の曲をテキストにしてキチンとした練習を積み重ねることの必要性を強く感じた。




時代や世代は変わっても、お互いに課題をしっかり設定でき、そのことを理解し受け止め合うことができれば、スピリットは受け継がれていく。
そう思いたい。