時代は移っても

高校グリーOB会の通信文原稿を書き直し、返信ハガキを300枚近く購入して自宅のプリンタでせっせと印刷をする傍らで、秋からの練習スケジュールの調整を進める。
そして、仮予約をした練習場の正式申込にあたり、その区の在住者が登録すると予約受付期間が早くなるということで、数十年ぶりに同期のメンバーのご実家に連絡を入れてみた。


電話には彼のお母様が出たのだが…まさかそこで、彼の訃報を聞くとは夢にも思わなかった。
昨年の春に突然亡くなったとのことだった。


高校時代、彼の自宅には何度か伺ったことがあった。
当時としても少し珍しいオープンリールのオーディオセットがあり、曲をかけながら勉強をしたり他愛のないハナシをしたりしていた。また、グリーの同期4人で、彼のお父様のつてで伊豆大島に遊びに行ったこともあった。


彼は現役時代からクラブ活動に熱くなるタイプではなく、OB会の活動にもほとんど関わっていなかったので、本当に久しぶりに連絡を取って、電話口から「オマエ、まだそんなことやってたのか」という昔と変わらぬ毒舌を聞けると思っていたのだが、お母様から「高校時代のお友達からお電話をいただけて嬉しいです。懐かしいです。」とおつしゃっていただけて、余計に何も言えなくなってしまった。


いつまでも昔と同じではない。
だが、いや、だからこそ、あの時代から始まったご縁は大切にしていきたい。
遅ればせながら、心から冥福を祈る。