天動説

夕方、高校グリー顧問指揮者先生と10期下の某後輩が演奏会のホールに出向いて事前打合せを行った。
そして夜、某後輩からOB関係者宛に各種報告メールが五月雨式に届いた。


ワタシは、記念誌の原稿入稿が大詰めだったこともあり、夕方の打合せも失礼し、今回の演奏会の舞台回りの調整という役回りからも少し引いて、その方面にすこぶる明るい気の合う後輩くんに重心をシフトしつつあった。そして、後輩くんや校正を買って出てくださった大先輩とメールでやり取りをしながら原稿の最終調整、確認を進めていた。
加えて、一般OBから寄せられるパーティへの申込への返信対応や、一昨日の練習に参加していながら「最終ステージの曲順と楽譜の製本について聞き逃してしまったので、どなたか教えてください」という某先輩からのメールに完璧に回答すべく楽譜のページ割を記したファイルを作成して返信するなどの仕事もこなしていた。


そこに、上述の某後輩からのメール。
曰く「今日のような打合せなら私は必要ない(舞台に出るあんたらが、もっと事前に詰めておくべきこと)」。
曰く「前日の練習に私が行くことは気が進まない(そこまで暇ではない)」。


あほか。


いつ誰がお前に進行表の作成を頼んだ?
主要OBの誰かが「前日の練習に××さんも参加して、段取りをチェックしてもらえませんか?」とでも言ったか?
(顧問指揮者先生や若手OB、現役あたりなら言いそうだが)
おれらはヒマを持て余してこの活動をしてるのか?


以前からそうだったが、ステマネの機能や役割に関する認識が画一化され過ぎている。しかも、自分の定義が絶対唯一の正解だと信じて疑わない。
加えて、自分は普段からこのような合理的で即決型のメールのやり取りをしていると自己分析(≒ぐずぐずやっているあなた方とは違うという自負、自慢)しているが、これだけ幅広い年代の集団の中にあって、とある役割を果たそうとしている、ということへの自覚が皆無。誠意を持ったコミュニケーションというものが全くない。


コンテンツとアウトプットがすべてとでも言いたいのだろうが、それらを生み出す源となるマインドと、それを仲間やチームで創り出そうとするスタンスがなければ、同じように見えるアウトプットでも充実感は雲泥の差になるはず。
(少なくとも、これは仕事ではないのだから、なおのこと)




ワタシが演奏会の全責任を持つ立場であれば、今日の時点で彼の首を切る。
しかし、彼をアサインしたのは、ワタシではなく指揮者先生。
そしておそらくは、先生も彼の扱いに苦慮しているだろう。
(さりとて、先生に彼の首を切る勇気はない)


であれば…ここは忍の一字か。