「サクリファイス」

サクリファイス (新潮文庫)

サクリファイス (新潮文庫)


とてもおもしろかった。何も知らなかったサイクルロードレースという競技にとても興味を持つことができたし、そこにミステリの要素が盛り込まれているところにも感心した。
(それはとてもチャレンジングなことだと思ったので感心したのだが、よくよく落ち着いて考えてみると、これはミステリと呼べるのか?とも思わなくもない…書きながら、我ながら歯切れが悪いとは承知しているがが)
そして、説明過多に陥らず、かと言って粗い描写で終わらない文章の量と質。どんどん読み進めることができた。
(個人的には、もう少し1人1人のディテール描写にボリュームがあってもいいのになぁ…とは思ったが、きっとこのバランス感覚は実に微妙なのだろうと思う)


この本の続編「エデン」が刊行されたそうなので、すぐにでも読みたい気分なのだが…やっぱり早く文庫になって欲しいなぁ (^^ゞ