同世代としての、そして家族としての共感

皇太子さまの、自身の誕生日にあたっての記者会見でのお言葉には、共感するところが多々あります。

人それぞれに考え方は異なりますし、またどこの家庭でも同じように世代間に考え方の相違はあると思います。しかし、そういったことは話し合いを続けることによっておのずと理解は深まるものと考えます。
それぞれの想いをまずは受け止め、そして相手の想いを変えようとするのではなく、お互いでさらに深めていこうとする。そこから何か新しいものが生まれることもまた良しとする。
私はこれまで公務について、皇室としての伝統を大切にしながら、天皇陛下をお助けしつつ、国民の幸せを願い、困難な状況にある人々に心を寄せて、国民と苦楽をともにしていきたいと申してきました。また、時代は大きく変わっており、その時代の皇室として何が求められているかを的確に感じ取り、時代に即した公務の内容を考えていく必要があるとも述べてきました。それは自分が何をやりたいかという以上に、私たちが置かれているめまぐるしく変化する現代という時代の中にあって、自分が何をすることが国のため、そして国民のためになるかということを模索することです。
自分を取り巻くヒトやコトのことを良く見つめ、その中にあって自分がどんな触媒になれば良いかを「自分で」「模索する」ということ。


おそらく、皇太子さまの基本的なお気持ちや将来へのイマジネーションは、昨年の「人格否定」発言の時とは変わってはいないのではないか、と思います。
その上で今回の発言があるのだとすれば、改めて敬意と共感を覚えます。
(根本は何も変わっていなかったとしても)皇太子さまにとっても、ある時間の経過が必要だったということなのではないでしょうか。


皇太子さま、そして雅子さま愛子さまご一家には、皇室の中でも最も国民に近い家族の象徴〜ここには、皇太子さまと1歳違いということからくる同世代としての共感、というものもあるように思います〜として、本当に幸せで実りある生活を営んでいただきたい、と心から願っています。


*皇太子さま記者会見の一問一答(1)
http://www.asahi.com/national/update/0223/006.html

*皇太子さま記者会見の一問一答(2)
http://www.asahi.com/national/update/0223/007.html

(上記ともに asahicom)