耳目を集める?

民主党新代表に就任するはず?だった小沢一郎氏の突然の立候補辞退。
けじめをつけて代表の座を捨て、小泉首相と差し違えるという思惑である…という見方があります。


*小沢氏「小泉と刺し違える」 年金未加入で捨て身の策(asahi.com 05/18 03:01)
http://www.asahi.com/politics/update/0518/002.html


でも、政治家だけでなく国民の側に「いやー、これでいよいよ小泉首相も崖っぷちだなぁ」なんて本気で思っている人はどのくらいいるのだろうか。


国の未来を考え、それを国民に問い、賛同と協力を得ようとするのが政治家であるならば、彼らの言葉にはそれ相応の重みがあって然るべきです。未来のこと=まだ現実でないことを扱うのであれば、まずは言葉で理解し合わなければならないはずです。
(その言葉の重みを裏づける大きな要素の一つは、それまでにその人が取ってきた言動や、その蓄積などから周囲が感じる人柄であったりもしますが)
であれば、その言葉をまずは聞いてもらうために、どうやって国民の耳目を自分に向けさせるかを考えることも、ある意味大切なことだろうとも思います。


この小沢氏の決断と対応は、耳目を集めるという意味ではエラくインパクトがあったと思いますが、それ以上の深みや国民に向けた真摯な想いが感じられるものではありません。彼は会見で


「年金制度改革を国民に理解してもらわなければならない立場であり、任意期間とはいえ、未加入だったことで国民に制度に対する不信を増幅させる結果になるならば、政治家として責任を感じてけじめをつけるのが妥当と判断した」
と語っていますが、正直、自分たち(国民)に対して語られているとは全く思えません。
ワタシは小沢一郎という政治家が嫌いではないので、これからの戦略をもう一度しっかりと組み立て直して欲しいと切に願っています。
(嫌いではないけれど、総理大臣にとまでは思っていません…笑)