順序立てて

職場の同僚が経理課の職員と電話でやり取りをしている。どうも、先月の売上数字が合わないらしい。
数日前から話が続いていることは知っていたが、彼がいろいろと調べているようだったので、特に声をかけずにいたのだが、しばらくして
「これだけ調べても(原因が)見つからないのだから、システムに不具合があるのかも知れない」
と言って、ワタシのところに相談にきた。


で、改めて彼の話を聞いた上で、自分なりの疑問を経理課の担当者に確認し、比較する実際の出力帳票を目の前に揃えてみた。
(まずもって、彼はそれをしていなかった)
そして、合計を比べてみると…こちらの業務システムから出力した売上合計金額が、経理数値より36,750円多い。
(ちなみに彼は「経理数値の方が多い」と言っていた)


そこで、こちらの業務システムで作った11月分の請求データから金額が36,750円となるレコードを抽出して一覧にし、経理から月次で送られている計上一覧で36,750円の売上となっているものを一件ずつ付け合わせていった。
すると…システムの側の一覧の中で、一件だけ請求データが残った。


「この請求データが経理のシステムに送られていないみたいだね…」と該当レコードを彼に見せて「どこがおかしいのかなぁ…?」と2人で眺め始めて約10秒……「あ、ひょっとして!」。


原因はわかった。
システムの不具合ともオペレーションミスとも言いづらい、実にレアなケースのエラーだった。
経理担当にも状況を説明し、今月で帳尻も合うことが確認できて事なきを得た。


ワタシが調べ始めてから、ここまでの間はおよそ20分ほど。
上司に報告したら「t_fujiさん、よく見つけたねぇ」なんて言ってくれた。
でも…彼が請求のしくみやシステムの運用のことを何も知らなければ致し方ないが、ここまでにすでに数日間を費やしていたわけで。
それに、システムや運用に関する知識のハナシを横においたとしても、そもそもの状況把握ができていなかったわけで。


…少しだけ悲しいものがあった。