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引き継ぐもの、引き継がないもの

造形芸術は進化しない。エッシャーエッシャーのこの言葉に、ワタシの座右の銘に近い松尾芭蕉の言葉 『古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ』 を並べて、二つの言葉の間をゆっくりと往き来してみたい… そんな気持ちを忘れずに持っていたい、とふ…

現実と想像の際

現実からかけ離れた話を、地上数センチの高さまで引きおろした寓話のような世界を描きたいんです。とっぴでありながら地味でもある、ズレた感覚を大切にしながら。井坂 幸太郎(作家・第21回山本周五郎賞受賞)朝日新聞 2008年5月16日朝刊『ひと』欄より確か…

顔を上げる。前を向く。

グランドスラムは勝ったことがあるし、世界ランク1位にもなった。それでも練習コートに戻るのは、もっといい選手になれると思っているから。マリア・シャラポア(プロテニスプレイヤー)全豪オープン優勝後のコメントから彼女が四大大会で勝ったのは2006年…

自分の、仕事

学校では先生が答を用意して教えていた。お金をもらっている人が、答を用意するのはあたりまえ。上司に「何をしたら良いのですか?」と質問するのはNG。「上司の急所」加納 光(自由国民社・刊)〜メルマガ「一日一冊」 2007/06/26 よりホントにその通りだ…

関係性のノウハウ

感情労働なんて言葉があるの?くだらねえなあ。辛くないコミュニケーションなんて、ありえないんだよ。自分が擦り切れないで他人と関係するなんてことは、ないよ。そりゃ、どうでもいい相手にうわべを取り繕うだけなら話は別だよ。でも、小手先でやれば小手…

「使う」と「使われる」のあいだ

善意と向上というドグマを捨て去れば、システムを維持することは容易いものだ。桜宮巌雄(医療法人碧翠院桜宮病院・病院長)〜「螺鈿迷宮」(海堂尊・著、角川書店・刊) より上の本を読み終えたところで、その中のフレーズをひとつ挙げておきます。 なかな…

何を愛する?

人が民族アイデンティティーを強化して、疑似種族化すると、優越排他意識をもたらし、急速に他に対して攻撃的になるんです。だから愛国心的文言を入れる教育基本法には慎重な議論が必要です。齋藤孝(明治大学教授)〜AERA 2006.12.25「齋藤孝のサイトー変換…

対話する音楽

ジャズの即興は集団のダイアローグ。みんなが会話することで成り立つ。自分勝手に喋ることはできないし、他の人が話せる余地を残さなければいけない。ひとりでもスウィングは可能だけど、グループでスウィングすれば、エネルギーが何倍にも増して、結果的に…

視座のちがい

これほどの苦労を人は運と云ひ川上哲治(元・読売ジャイアンツ選手、監督)高校グリーOBの某先輩の手帳に書かれていたお言葉です。昨晩の飲み会の席で見せていただきました。 この言葉、きっと言う人によって意味が真逆になるだろうなぁ。

しんじつはしんぷる

問題はぶつかる前に提起せよ。〜竹村健一(評論家)「たった一行の成功法則」(青春出版社) よりシンプル! 五七五にもなってるし(笑)。 …でも、ホントにその通りです

階層は誰が決める?

調査から浮かび上がった下流の特徴として、食に対する無関心があります。様々なことに意欲のない下流層は、食べることも面倒くさいから、子供にカップめんやスナック菓子を平気で食べさせたりする。または、だらしなさ。公衆の面前で化粧してしまう下流ママ…

誰でもない、ワタシ自身が楽しむために

動物園へ行くとみんなは、「入口」からはじめて、足早にすべての檻を通り過ぎ、「出口」をめざしていくんだよね。でも、一番素敵なのはお気に入りの動物のところへまっすぐ向かって、そこでたたずんでいる人たちだね。(A.A.ミルン作「ウィニー・ザ・プー」…

情報耐性?

(前略)梅田:これからいろんなことを考えていくうえでは、いつもグーグルとの関係を考える必要が出てくるのだけれど、そんな社会はけしからんと思う人が結構いる。でも、もうしょうがないわけですよ。「嫌なことを書かれているページがグーグルで上位に来…

受け止めて、ともに在るということ

キーパーができるのは自分のプレーでチームの流れを変えることだけ。流れを引き寄せることしかできない。本当にそれしかできないんです。川口能活(サッカー選手)〜AERA 2006.7.10「現代の肖像・川口能活」よりコミュニケーションには気持ちが乗ります。 で…

システムと人間

無数にあるシステムそれ自体を語ることに、いったいどんな意味があるというのか。大切なことは、まずどういう選手がいるか把握すること。個性を生かすシステムでなければ意味がない。システムが人間の上に君臨することは許されないのだ。イビチャ・オシム(…

音楽の遠近法

岩城宏之が亡くなった。とても残念だ。 岩城は、58年に「原爆小景」の第1曲「水ヲ下サイ」の、すばらしい初演をしてくれて、ぼくの、作曲家としての立ちかたを定めてくれた。 作曲家が譜を書けば作品は成るのではない。すぐれた指揮者が、その曲の居場所を…

おカネとのつきあい方

今のさくらには必死さが足りない。勝ち負けはどうでもいいことだけど、さくらはあまりにも恵まれすぎている。金を稼げと教えてはきたけど、金に頼りすぎるのは人間を一番だめにする。横峯良郎(女子プロゴルファー・横峯さくらの父)〜AERA 2006.6.12「現代…

力の入れドコロ

気を抜かず、手も抜かず、力だけを上手に抜く。ねじめ 正一(作家・詩人)〜メルマガ「60億人の名言」 2006/06/01 No.1023 より「う〜ん、まいったぁ」という感じのひと言です。ワタシにとっては。 力んで後で後悔する、なんてしょっちゅうなのに、それで…

伝えるテクニック

どんな思いで弾くかを話してから弾けば、それが客の中で歌詞になる。河島英五(シンガー・ソングライター)〜AERA 2006.4.10「表紙の人・押尾コータロー」よりアコースティック・ギタリストの押尾コータローさんは、昔、故・河島英五さんの店でギターソロを…

農耕作業

農場で育った私は子どものころから農作業を手伝ってきました。そこで学んだことと言えば、忍耐することと我慢強さです。種をまけば芽が出るまでじっと待たなければならない。すべてのことが一瞬でなされるわけではありません。音楽家になるときもそうでした…

自分をつくる言葉

人間はその語彙を大きく超えて考えたり感じたりすることはない、といって過言でない。母国語の語彙は思考であり情緒なのである。藤原 正彦(お茶の水女子大学理学部教授)〜『祖国とは国語』より最近ベストセラーになっている『国家の品格』の藤原氏の言葉で…

批判力

気になるのは、三浦氏が社会階層の格差拡大を加速させているのは個人の意欲やコミュニケーション力とするところだ。下流社会にいる人は積極性がなく、人と満足なコミュニケーションもとれないというような分析がなされるとき、それは「当人の責任」と見なさ…

二重唱

命日に彼がいないことを悲しむよりも、誕生日に彼が地上にいてくれたことを喜ぶ方がポジティブだから。オノ・ヨーコ〜朝日新聞2005年12月28日夕刊「ニッポン人脈記」ビートルズの時代⑫ よりジョン・レノンが撃たれた自宅アパート、ダコタハウスから道路一つ…

なだめ力

じゃあしょうがないか、と相手に言わせるということは、言い換えるならば「着地点」をみつけるということ。これ、まあ言ってみれば、積極的に相手をなだめているんである。許される回数が少ないなぁと感じる人は、実は「なだめ力」が足りないのだ。斎藤 孝(…

無意識の閉塞

そもそも、教室はまちがえることのできる空間なのだ。教室はまちがえることが許される空間である。もっと言えば、教室ではまちがえる権利がある。テストも同様だ。テストが教育の終わりなのではない。むしろ、テストは教育のはじまりなのだ。そのことがわか…

自分が自分に言い聞かせる

マスコミは、見た目とか名前でおもしろそうな練習ばっかり取り上げるんやけど、見ててダサい練習ほど、しんどいで。当たり前やけど毎日走ったり、タイヤ引っ張ったり、基礎練習ほどきつい。今の人間って、機械を使って筋肉つくっても、本当の中身は弱いやん…

ハーフよりダブル

「将来ハーフという呼び名がなくなり、みんなが地球人になればいいのに」ロックバンド 「トリオール」 リーダー リョーキ〜 AERA 2005.11.7「強みになったハーフな個性」よりハーフという言い方には不完全というニュアンスが伴う、ということで、最近では「…

モンゴルの知恵

山が高いからといって、戻ってはならない。行けば超えられる。仕事が多いからといって、ひるんではいけない。行えば必ず終わるのだ。(モンゴルのことわざ)いつも読んでいるメルマガ「60億人の名言」の、今日配信されたひと言です。 ワタシは肩に力が入る…

遠近法

次につなげようと考えると、目の前の物差しで風を読もうとしてしまう。そうではなくいまを楽しめば、風の動きが読めるんです。山本 博(大宮開成高校教諭、アーチェリー選手・アテネオリンピック銀メダリスト)〜 AERA 2005.10.17「シナプスのつぼ」より自分…

身体能力を高めるココロ

100mより30〜40mを速く走ることが重要。だが、もっと重要なのは、いつ走るかだ。私はもう、10年前ほど速くないかもしれない。しかし今は、もっとよく見えるようになったし、若くて速かった頃のようにエネルギーを浪費しない。(いずれも ヨハン・クライフ)…